Case 導入事例

群馬大学重粒子線医学研究センター様/動態管理システム

事業内容

群馬大学重粒子線医学研究センター様は、世界で5番目、日本国内で3番目の施設として設立された重粒子線治療や研究を専門とした施設です。

※重粒子線治療:重粒子を体外から照射することで、体の深部にあるがんを殺傷する治療法。
メスを用いないため、入院期間も少なく患者への肉体的負担が大幅に軽減できる先進的な医療法です。

導入背景

放射線治療の領域で先導的な役割を果たしてきた群馬大学様は、さらなる高度医療提供のため、2005年に群馬大学重粒子線医学研究センターを設立しました。しかし、先進的な医療である重粒子線治療施設の導入及び維持には莫大なコストがかかり、その運営を安定化するため、スタッフの人件費削減と治療の効率化が必要でした。人件費削減や治療の効率化には、スタッフや患者の動線分析による最適化や、必要な機材・機器の適切な配置などを把握する必要がありました。
そこで群馬大学医学部附属病院様と共同で医療現場におけるRFID活用の研究が進められました。

お客様の要望

  • 医療スタッフの動線把握(位置情報・所要時間)により、適正な要員・配置の検討をしたい
  • 医療機器の動線把握(位置情報・使用回数)により、適正な数量・配置の検討をしたい

RFIDで人・物の流れをリアルタイムに把握

RFIDシステム導入を検討するにあたり、実際にそのシステムを使用する薬剤部や看護師など医療スタッフの作業負担を増やさない事が最も重要でした。
本システムでは薬袋と処方箋を挟むピンチにRFIDタグを装着し、RFIDタグ番号と電子カルテ情報との紐づけを実施。各工程に設置されたリーダー・ライターにRFIDタグ付きの処方箋をかざすだけで、調剤状況をリアルタイムにモニターへ表示。Webアプリケーションの為、院内1,300台の電子カルテ端末から進捗確認が可能になりました。

施設イメージ

施設イメージ

RFIDタグ取り付けイメージ

  • 人用RFIDタグ
    人用RFIDタグ

    (ストラップorプレート)

  • 治療器具へ取り付けたRFIDタグ
    治療器具へ取り付けたRFIDタグ

    防塵・防水対応(IP67相当)のRFIDタグを採用。洗剤や消毒液の洗浄にも耐えられ、衛生面への配慮が求められる医療現場でも問題なく運用可能。

導入効果

2010年より蓄積しているデータを分析し、スタッフ/患者/機器の動線データを正確に把握。そのデータを元に治療計画との比較や治療時間の傾向分析を行えるようになりました。
また、危険を伴う放射線管理区域内で治療を行う患者の位置情報もモニターで確認できる為、医療スタッフの対応を効率化する事ができました。

今後の予定

分析結果を元に今後も施設の運用効率化と最適化を推進する予定です。

その他

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