Technology 技術情報

標準化の動き

RFIDやLPWAでの標準化に向けて、ISOやEPCglobalなどの標準化団体が活動しています。

ISO標準化の流れ

ISO(国際標準化機構)では、科学・技術・サービス分野において標準化(規格化)作業を行っています。また同じく国際的標準化を行っているIEC(国際電気標準会議)と共同作業を行っています。
ISO/IECにおいて既に規定されているRFIDに関する仕様は以下の通りです。

分類 規格 使用周波数
非接触ICカード ISO/IEC14443 13.56MHz近接型(10cm以下)
ISO/IEC15693 13.56MHz近傍型(70cm以下)
ICタグ型 ISO/IEC18000-2 135KHz以下
ISO/IEC18000-3 13.56MHz
ISO/IEC18000-4 2.45GHz
ISO/IEC18000-6 860~960MHz(UHF帯)
ISO/IEC18000-7 433MHz

EPCglobal

Auto-ID Centerが開発したRFIDシステムを活用し、RFIDの標準化や普及などを行うのが、EPCglobal です。
個々の製品を識別するためのEPC(Electronic Product Code)と呼ばれるコードを利用して、欧米での物流管理を中心に商品管理の実現を目指しています。
TOPPANエッジでは、技術的要件を策定する技術委員会に加入し、標準化に向けた活動を進めています。

特徴

  • 既存ID(バーコードシステム)からの置き換えを前提とし、RFIDをバーコードの次の技術として位置付けています。
  • 低価格の無線タグやリーダーを利用するオープンかつグローバルなネットワークの開発に焦点を当てています。
  • モノに割り振るIDは企業や品目を表すコードが定義された96ビットのコードを基本としています。

RFIDで使われる主なEPCは以下の通りです。

EPC 説明
SGTIN 商品一つひとつに対し、バーコード情報に追加してシリアル番号を付与します。
SSCC 商品一つひとつに対し、バーコード情報に追加してシリアル番号を付与します。
SSCC パレットや段ボールなど、輸送の梱包単位にシリアル番号を付与します。
GRAI パレットやカゴ車など、繰り返し利用される輸送資材にシリアル番号を付与します。
GIAI 固定資産など一つひとつに対し、シリアル番号を付与します。
GDTI 文書や電子データにシリアル番号を付与します。

LoRa Alliance

LoRa AllianceはLPWA(Low Power Wide Area)の一種であるLoRaの業界標準方式LoRa WANを規格制定する業界団体です。2017年現在、およそ400社が加入しています。
日本ではLoRaWAN 1.0.1によってAS923仕様が策定され、UHF帯RFIDと同じ920MHzでの運用が開始されました。
LoRaは他のLPWAとは違い無償で利用できるほか、LoRaWANとは違う「プライベートLoRa」と区別される独自規格も利用可能なため、今後の利用拡大が期待されています。
LoRa AllianceではAdopter、Contributor、Sponsorの有償メンバーと、InstitutionalおよびPublicの無償メンバーが設定されており、与えられた役割に応じてLoRa Allianceの運営やLoRa WANの規格策定を行っています。