TOPPANエッジでは資産管理におけるさまざまな課題解決に最適な、IoT、RFIDソリューションを数多く展開しています。
効率的な資産管理には、正確性、リアルタイム性、そして現場負担の軽減が求められます。しかし従来の資産管理では、たくさんの数の資産を一つ一つ目視確認したり、都度台帳と付き合わせたりと、非常に手間や時間が掛かり、月に一度の棚卸しだけでも現場に多大な負担となっていました。
しかしRFIDによる非接触での読み取り、一括読み取り機能を用いることで、例えば段ボールの中にしまってある書類に取り付けたRFIDタグを、段ボールに入れたままで、一度に全て読み取る事ができます。
このように棚卸しや所在確認に掛かる手間が非常に削減されますので、現場の負担なく棚卸しの頻度を高めたり、リアルタイムでの所在情報を他の仕組みと組み合わせてより高機能なシステムにしたりと、さまざまな展開が可能となります。
ウィズコロナの現場では、これまで以上に人手不足への対応や一層の効率化などが求められています。TOPPANエッジではこれまで培ってきたIoTやRFIDのノウハウで、お客様の課題解決に努めて参ります。
RFIDを活用した資産管理
お客様の大切な資産を活かすためにも、所在のリアルタイム把握や権限に応じた持ち出し管理、メンテナンスや法定点検への対応が必須となります。しかしこうした管理にはそのぶん手間が掛かってしまい、省力化が求められる現在のビジネスの現場ではより一歩進んだ効率化が求められます。
TOPPANエッジでは長年培ってきたノウハウを基に、RFIDによって現場負担を軽減できる効率的な資産管理ソリューションを提供いたします。
管理対象物に応じたRFIDタグの選定
資産管理では上に挙げたようなさまざまな物品を管理しますが、それぞれの材質に応じたRFIDタグの選定が不可欠です。一般的に、RFIDは電波を使っていることから金属や水分に対して弱いことが知られており、金属対応のRFIDタグは多く市場に供給されています。
しかし、そういった電波を阻害する要因の他にも、RFIDタグを貼り付ける部材に適した接着剤の選定や、読み取りやすい位置への取り付け、読み取る側のリーダー・ライターの選定など、考慮すべき点は多岐に及びます。これらの読み取り阻害要因を一つ一つ取り除くためには、さまざまな現場での導入実績を基にしたノウハウが必要になります。
加えてお客様環境に合わせたRFIDタグのカスタマイスが必要になることもあり、市場に出回るRFIDタグやリーダー・ライターを入手すれば良いというものではありません。
TOPPANエッジは国内でのRFIDタグの自社設計から製造まで(リンク RFID製品製造現場リポート)一貫して行っている、国内では数少ない企業の1つです。特に資産管理では一般消費者向け製品に取り付けるRFIDタグとは違い、長期間の動作が求められます。こうした高品質なタグをお客様に提供できるのも、弊社の特長の1つです。
RFIDによる資産管理の例
ここではセキュリティを求められる資産の管理を例として、RFIDの利用シーンを説明してまいります。
こういった資産では、通常の物品管理と比較して、
・所在がリアルタイムで分かること
・持ち出し・返却が管理されていること
・不正な持ち出しができないこと
などの厳格な管理が求められるとともに、
・高頻度の棚卸し
・ライフサイクルや使用期限などのメンテナンス管理
も必要となります。
もしバーコードやQRで行おうとすると現場の作業負担はとても大きいものになりますが、RFIDでは電波による非接触読み取りや一括読み取りによって作業負荷を小さくすることができます。このためRFIDの導入により、従来よりも高頻度かつ厳格な管理を行う事ができます。
資産管理でのRFID活用シーン
- 【1】貸出し・返却管理
- 資産に貼付したRFIDタグと使用者のICカード両方をリーダー・ライターで読み取り、誰が・いつ・何を持ち出したかを管理します。返却/保管期限切れの通知を行います。
- 【2】不正持ち出し防止
- ゲートによる不正持ち出しの防止や権限付きの扉の開閉を行います。
- 【3】棚卸し
- ハンディー型リーダー・ライターで一気に読み取り、棚卸し作業を軽減させます。棚アンテナを利用すれば常時棚卸しが可能です。
- 【4】メンテナンス管理
- 使用頻度によってメンテナンスなどが必要な場合は通知をだします。メンテナンス履歴も残ります。
以下にそれぞれの詳細をご紹介します。
【1】貸出し・返却管理
資産の貸出し・返却をしっかり行うことは、資産管理の第一歩となります。万が一この工程で処理に漏れがあると、資産の所在が不明になったり、権限のない人に資産が渡ってしまったりと、資産の不適切な運用に繋がります。
しかし、頻繁に発生する貸出し・返却を厳密に行うことは現場での負担負荷を増すことにもなり、抜け漏れのない資産管理を実現する上では、現場の負担を今まで以上に減らす、効率的な運用が求められます。
RFIDは資産に貼られたRFIDタグを一括で読み取る機能がありますので、従来のバーコードやQRの様に一つ一つの読み取り作業は必要ありません。例えばリーダー・ライターを設置した机に資産を置けば、非接触・一括読み取りでほぼ瞬時に資産のID番号を読み取ることが可能となります。
また貸し出す人の管理では、セキュリティ性の高いICカードを用いて厳格な権限管理が可能となります。しかもICカードも非接触での読み取りが可能ですので、リーダー・ライターにカードをかざすだけで認証が完了します。
なお、RFIDは電波を使っている都合上、あらゆる環境で全てのRFIDタグを確実に読み取ることはできません。目視による個数確認と、リーダー・ライターで読み取った資産のID数の突合は必要です。
【2】不正持ち出し防止
イメージとしては、万引き防止ゲートと同様の物になります。
人が出入りする通路や入口にリーダー・ライターを設置する事で、その中を通過した資産のRFIDタグを自動で読み取り、警報システムと連動する事が可能となります。
ところで一般的な万引き防止ゲートとRFIDの大きな違いは、万引き防止ゲートではタグが貼られたもの全てを検知してしまいますが、RFIDでは個々の資産のIDを読み取りますので、資産管理システムとリアルタイムに連動し、持ち出し許可の出ていないものだけに警報を出したり、自動ドアの開閉を制御したりすることができます。
このため万引き防止ゲートのように、正規の持ち出しの度にタグを外したり、警報が鳴る度に持ち出し許可のない資産があるかを確認したりする手間を省く事ができます。
【3】棚卸し
従来のバーコードやQR、目視確認での棚卸し作業では資産一つ一つをチェックする必要があり、大変な作業負担になっていました。このため高頻度の棚卸しは実質的に不可能で、資産が長期にわたり所在不明になったままになってしまう可能性もありました。
しかしRFIDによる棚卸では、電波が届けば例え段ボール箱に資産があっても読み取りが行えるため、棚卸しに掛かる手間や時間を大幅に(環境によっては9割以上も)削減することが可能になります。しかも読み取ったID情報は即座に在庫管理システムとのデータベースと突き合わせを行えるため、その場で資産管理システムの情報との差異を検出することもできます。
またリーダー・ライターも、お客様のニーズに合わせた機種の選択が可能です。資産の量が少ない場合や、大型の建機など保管場所が厳密に定まっていない資産では、ハンディー型リーダー・ライターでの読み取りが低コストかつ簡単ですし、逆に置き場所を厳密に定めてある小型・大量の資産では、棚アンテナを設置する事で、全自動でのリアルタイム棚卸しが可能になります。(棚アンテナでは資産が抜き取られた瞬間に検知できますので、より厳密な管理を求められる資産管理にお勧めです)
【4】メンテナンス管理
上で説明しましたRFIDのリアルタイム・一括読み取り機能を活用すれば、個々の資産に対するメンテナンス管理が効率的に実現できます。
法律で定期点検が定められているものや、定期的な洗浄が必要なものなど、従来の目視やバーコードなどの管理では一つ一つ確認しなければならずに大変な手間となっていましたが、RFIDでは貸し出しや棚卸しの時にメンテナンスが必要な資産の識別が可能ですので、管理に掛かる手間を省くこともできます。また使用期限が決まっている資産に関しても、同様にライフタイム管理を実現できます。