製造業
ものを作る製造業では、原料の入荷や製品の出荷において数量や内容を正確に管理する必要があるだけでなく、仕掛品の管理も必要です。読み取り端末となるRFIDリーダーを製造プロセスの要所要所に配置し、フォークリフトにパレットを載せて通過するタイミングや、ベルトコンベヤーで通過する際にRFIDタグの情報を読み取るといった使い方がされています。
製造業の原料や製品の保管現場では、積み重ねられていることが多く、識別するバーコードが読み取れないため、製品を倉庫から運びだして棚卸しを行うことなどがありました。しかし各製品にRFIDタグを貼付しておけばRFIDタグが見えない位置にあっても、箱を開けずに読み取りができるため、移動せずにその場で棚卸しができるようになりました。
製造業向けRFIDソリューションを紹介:
https://rfid.toppan-edge.co.jp/solve/lp_manufacture.html
医療
手術の際には必要な器具や薬品などをセットにし、どれひとつとして不足することがないように準備し、使用後には、その数の不一致がないかを調べる必要があります。何種類もの品目を一つ一つチェックして確認することは、人手不足の医療業界では難しく、人的ミスがないように細心の注意を払ったとしても、常に完璧に行うのは困難です。このように重要な確認作業にRFIDを利用すると、大きな恩恵を得られます。
例えば、手術前に用具や薬品をセットしたパッケージを一括で読み取れるため、手術中に器具が足りないということで中断したり、探し回ったりする必要がなくなります。また手術後に、使用した器具と未使用品をRFIDリーダーで読み取ることで、過不足がないかの突き合せが簡単にできます。
RFIDの活用で安全に対する懸念を減らせる例だといえます。
亀田総合病院様の事例を紹介:
https://rfid.toppan-edge.co.jp/example/detail09.html
物流・倉庫
倉庫業界では、文書メディアなど情報資産が大量に保存されていることが多いものです。機密文書や法律で保管期間を定められている文書といった場合は、保管される場所の把握も大切です。常に文書があるかどうか、保管場所の定期的なチェックが必要になります。文書は膨大な量になるため、天井に届くような場所まで積み上げて保管することもあります。このような場所で在庫チェックを行う場合は、高所作業車による作業の危険性も伴います。
こうした情報資材にRFIDタグを貼付して在庫管理することで、保管されている場所やそれぞれの保管期限の把握、また紛失の検出などが迅速にできるようになります。
今まで作業にかかっていた500時間を24分の1の21時間まで圧縮し、作業の安全性・正確性を高めたという事例もあります。
安田倉庫株式会社様の導入事例を紹介:
https://rfid.toppan-edge.co.jp/example/detail05.html
アパレル・小売り
一部のアパレル店舗では、RFIDタグがついた複数の商品をまとめてセルフレジのボックスに入れることにより、瞬時に精算するという技術を取り入れています。これにより会計時間を従来の3分の1まで短縮してレジの列を解消しました。加えて、商品についているRFIDタグは、精算がされると精算済みと情報が書き換えられるため、未払い製品を持ち出した場合は出口のゲートで検知するといったことも可能になります。
また各商品にRFIDタグをつけていれば、段ボールに入れた状態で在庫情報の読み取りができます。ただ、金属の反射があると、読み込みエラーが起こりやすいため、金属のラックに保管する場合は、注意が必要です。
アパレルだけでなく食品小売店舗では、RFIDのID情報に賞味期限を結びつけることで、賞味期限が近い商品が残らないように、価格を下げる、食品廃棄物を減らすといった実証実験も行われています。