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Column コラム

RFIDタグの価格は?必要なアイテムと導入コストまでわかりやすく解説

製造業や医療業界をはじめ、さまざまな産業分野において、RFIDタグによる資産管理や在庫管理の自動化が注目を集めています。RFIDタグは用途や環境に応じてさまざまな種類が存在し、それぞれ特徴や価格帯が異なります。導入を検討する際は、必要な機器やシステム構築費用なども含めた総合的なコスト把握が重要です。本記事では、RFIDタグの種類別価格から、システム導入に必要な機器、運用コストまで、わかりやすく解説します。

RFIDタグの価格帯と種類

RFIDタグの種類と価格を理解し、最適な選択をすることが導入成功の鍵となります。

RFIDタグの価格帯

RFIDタグの価格は、種類、購入数量、性能によって大きく異なります。

パッシブ型タグ

一般的なラベルタイプは1枚あたり数十円程度ですが、金属対応は数百円程度と比較的高価です。

アクティブ型タグ

1個あたりの価格は数千円〜1万円以上とさらに高くなります。

発注ロットが多いほど、単価は下がる傾向があります。近年は、RFID技術の普及に伴い、RFIDタグの価格もコストダウンが進んでいます。自社の用途と予算に合ったRFIDタグを選定することが重要です。

次の章でRFIDタグの種類と用途を詳しく解説します。

RFIDタグの主な種類と特徴

・バッテリーの有無による分類
種類 バッテリー 電源 主な特徴 通信距離 用途例
パッシブ型タグ 無し リーダーからの電波 小型軽量で安価 5~10m程度 商品管理、物品管理
アクティブ型タグ あり 内蔵バッテリー ・機能性が高い
・価格は比較的高め
10m以上 大型資産管理、位置追跡

パッシブ型はバッテリーを内蔵せず、リーダーからの電波や電磁波で動作する比較的安価なタイプです。一方、アクティブ型は内蔵電池により自ら電波を発し、長距離通信が可能で、価格は比較的高めです。

・周波数による分類
周波数帯 通信距離 主な特徴 代表的な用途
HF帯(13.56MHz) 数十cm程度 ・安定した通信が可能
・干渉が少ない
交通系ICカード、IDカード、図書管理
UHF帯(920MHz) 数m程度 ・一度に複数読み取りが可能
・コストパフォーマンスが良好
物流管理、在庫管理

これらの特徴を踏まえ、用途や環境に応じて最適なタグを選択することが重要です。

各周波数の特徴について詳しくはこちらをご覧ください。

RFID導入に必要な機器とコスト

RFIDタグを実際に使用する際には、RFIDタグ以外にリーダー・ライターなどの周辺機器やそれらを制御するシステムが必要となります。

RFIDシステムに必要な機器

・主要なRFID機器の種類と役割
機器の種類 役割
RFIDリーダー ハンディー型 RFIDタグのデータを読み書きする端末 用途に応じてハンディー型や卓上型、ゲート型・据え置き型などがあります。
卓上型
ゲート型・据え置き型
アンテナ RFIDリーダーとRFIDタグ間の通信を行うために必要なデバイス。リーダーと一体型のものもある。
RFID対応プリンター RFIDタグに情報を書き込むための印字・発行装置

上記機器以外にも各種取り扱っておりますので、詳しくはHF帯機器UHF帯機器をご覧ください。

システム構築・運用コスト

システム構築には、機器購入費の他に、システム設計費、ソフトウェア開発費、設置工事費などの初期費用が発生します。また、運用段階では、保守費用、通信費、タグの追加購入費などのランニングコストが発生します。

コスト削減のポイント

RFIDシステムの導入コストを抑えるためには、段階的なアプローチが有効です。まずは特定のエリアや製品群での試験運用からスタートし、効果を確認しながら展開を広げていく方法が推奨されます。初期投資を抑えた試験導入から始め、成果を確認しながら追加投資を検討します。

コスト削減の具体的なポイント

  • 既存システムとの連携による開発コストの最適化
  • 段階的な機器導入による初期投資の分散
  • 各種補助金や助成金の活用
  • 運用フローの見直しによる必要機器数の最小化
  • 保守契約の最適化による運用コストの削減

RFIDタグを導入する際のポイント

導入目的と使用環境に適したRFIDタグの選定が、システムの性能と費用対効果を大きく左右します。

RFIDタグ選定の三つのポイント

RFIDタグの選定では、業界や用途に応じて以下の三つの観点からの検討が重要です。

1.基本性能要件
  • 読み取り距離:必要な通信距離を確保できるか
  • 耐久性:使用環境に耐えられる耐久性があるか
  • サイズ制限:設置場所のサイズに適合するか
2.環境要因
  • 設置環境:屋内・屋外、金属・水分の有無など
  • 電波干渉の可能性:他の無線機器との干渉を考慮
  • 温度・湿度条件:動作可能な温度・湿度範囲
3.運用要件
  • 耐候性:屋外で使用する場合は耐候性が必要
  • 再利用の可否:再利用可能なRFIDタグを選択
  • コスト制約:予算に合わせてRFIDタグを選定

RFIDシステム導入の準備

RFIDシステムをスムーズに導入し、効果的に運用するためには、事前の準備が不可欠です。導入前に以下の項目を検討し、必要な準備を行いましょう。

1.導入目的の明確化

RFIDシステムを導入することで、どのような課題を解決したいのか、またどのような効果を期待するのかを明確にする必要があります。導入目的を明確にすることで、適切なシステム構築や運用方法の検討につながります。

2.対象物と環境の確認

RFIDタグを取り付ける対象物と、RFIDシステムを運用する環境を確認し、必ず現場で事前検証を行ってください。対象物の材質、形状、サイズ、設置環境の温度や湿度、電波状況などを把握することで、適切なRFIDタグやリーダーを選定することができます。

3. システム要件の定義

必要な機能、性能、セキュリティレベルなどを明確に定義することが大切です。データ量、処理速度、通信距離、セキュリティ対策など、システムに求める要件を明確にすることで、最適なシステム構築を行うことができます。

4. 運用体制の構築

RFIDシステムの運用担当者を決め、責任と権限を明確化する必要があります。運用マニュアルを作成し、担当者への教育・訓練を実施することで、スムーズな運用体制を構築することができます。

5. 費用対効果の評価

RFIDシステムの導入費用と、導入によって得られる効果を比較し、費用対効果の評価が不可欠です。初期費用だけでなく、運用費用やメンテナンス費用なども考慮し、長期的な視点で費用対効果を検討することが重要です。

6. ベンダー選定

信頼できるRFIDシステムのベンダーを選定しましょう。ベンダーの技術力、サポート体制、実績などを比較検討し、最適なベンダーを選定することをおすすめします。

TOPPANエッジのサポート体制については、RFID・IoT導入ステップをご覧ください。

RFIDタグ導入の費用対効果を最大化するために

RFIDタグの価格は、タグの種類や用途によって幅広く、システム導入には機器費用を含めて数十万~数千万円規模の投資が必要となります。しかし、導入目的を明確にし、現場環境に適したタグと機器を選定することで、無駄の無い投資が可能となります。TOPPANエッジのRFIDソリューションは、お客さまの予算や運用規模に応じて、最適なタグとシステムの選定をサポートいたします。初期費用の抑制から、確実な効果創出まで、経験豊富な専門スタッフが導入をサポートいたしますので、ぜひご相談ください。

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