Phase-0:現場主導の試行と課題の顕在化
当初、現場部門を中心にRFIDを用いた検証を開始しましたが、読取精度の不安定さやハンディーリーダー制御用端末のOSの制限から、検証が中断してしまいました。
厳格な安全・品質管理が求められる製造現場において、使用する工具の日常点検は欠かせない業務プロセスです。従来、点検作業は紙のチェックリストに基づき、作業前後に「ある・なし」を目視で確認するアナログな手法で行われていました。しかし、この運用には「点検した」という事実以上の詳細な記録(いつ、どの工具が、どの状態であったか)が残らず、万が一工具を紛失した際の、紛失のタイミングや場所を特定することが困難となることが想定されます。また、特定の業務規程により、厳格な管理が義務付けられている場合であっても、現場の負担増により抜け・漏れの発生リスクも抱えていました。
当初、現場部門を中心にRFIDを用いた検証を開始しましたが、読取精度の不安定さやハンディーリーダー制御用端末のOSの制限から、検証が中断してしまいました。
日々の工具持出返却管理に対し課題が残っていたことから、技術部門がプロジェクトを主導。改めて、RFIDで検証が進まなかった原因の検証だけでなく、その他の技術(画像認識・QRコード・センサー)も含め再検討を開始。コストや実現性のバランスから、最終的にRFIDを活用した点検業務のトライアルを開始しました。
現在は1か所の作業エリアにてPoC(概念実証)を実施中です。一括読取による点検時間の短縮に加え、規程遵守の証拠(ログ)を自動生成する仕組みを構築しました。更に、持ち出し・返却管理にもRFIDの活用の幅を広げ、更なる管理モデルの構築を着実に進めています。
※RFIDタグは金属対応タグを使用。
Xerafy社製 XS Dash、XS Dot、Pico On
BEONTAG製 FERROWAVE MICRO
本運用を起点に、今後は複数拠点や工場間における共有工具の所在管理へと展開を進めていきます。
これにより、工具資産の可視化と管理の効率化を図るとともに、現場運用の標準化・高度化を推進し、工具管理および安全品質のさらなる向上を目指します。