RFIDの導入を検討している企業の中にはどのように活用できるのか、実際の利用状況についてイメージしにくい、という企業も多いはずです。
そこでここでは、業界別にRFIDの活用事例を紹介していきます。
製造業
製造業では常に在庫管理業務が多く必要があり、かつ正確な記録が必要とされます。製品・材料にRFIDタグを付けることにより、保管場所を見つけ出しやすくなることに加えて仕掛品の位置が分かることから、どの工程にあるのかを一目で把握できるようになります。
例えば、自動車部品の輸送容器(通い箱)の管理においては、RFIDタグ付けによって輸送容器の追加購入や緊急回収などにかかるコスト削減を実現した企業もあります。各輸送容器にRFIDタグを付与し容器IDを管理することにより、どの出荷先に容器を搬出したかの記録が容易になりました。これにより長期間にわたって未返却の場合は容器の返却を依頼するなど、フォローアップがしやすくなり容器の回収率が上がります。結果として容器を新たに購入する費用を削減できました。
小売業
小売業ではRFIDを活用することで、顧客満足度の向上につなげることが可能となりました。
例えば、顧客から商品の有無やサイズに関する問い合わせを受けたとき、RFIDにより詳細な在庫データを持てるため、その場でスピーディーに回答できます。迅速な対応は顧客満足度向上にも期待できるため、販売機会の損失を回避することにもつながるでしょう。
医療機器、および手術用品
医療機器や手術用品にもRFIDでの管理が役立ちます。
例えば、手術時に体のサイズに合わせて利用するインプラント管理にはRFIDが力を発揮します。手術時に使われずに戻ってくる返却品が多いという特殊な販売形態のため、出荷と返品の管理の手間が大きく、またミスが生じやすい作業になります。RFIDであれば漏れがないようにスキャンできるため、出荷と返却の誤差の正確な記録が可能となります。
中古買い取り業者
宝飾品や時計、バッグなどを扱っている買い取り業者でもRFIDを活用することで、鑑定業務を効率化できます。
RFIDタグは偽造しづらいため、RFIDが埋め込まれているものであれば、スキャンするだけで本物かどうかの判断ができます。
高級品メーカーが偽造防止のため、シリアル番号に替わり、RFIDを取り入れはじめています。
RFIDについてより詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
RFIDの導入事例や活用方法とは?導入の流れも紹介