在庫管理の「見える化」とは、保有する在庫の状況や動きをデータとして取り込み、システムに登録して一目でわかるようにすることです。
在庫管理の見える化は現品、および情報のいずれにおいても行う必要があります。
- 現品の見える化:在庫の置き場所をシステムに登録し、関係者全員が保管場所をデータで把握できることを指します。
- 情報の見える化:在庫の種類、数量をデータ化することです。入出庫の記録、検品の記録などについてルールの取り決めが必要になります。
在庫管理を「見える化」する目的
在庫管理の見える化を行う目的は主に以下の三つです。
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問題の可視化
在庫状況の見える化を行うと、これまで表面化していなかった問題が見えてきます。例えば、在庫のうち売り上げを見込めない商品の割合が多いことがデータによって明らかになります。また、在庫が相当数あるにもかかわらず、保管場所があちこちに散らばっていたため実際の在庫量を把握できず、商品を次々に発注していたといったケースも可視化されます。 -
合理的な評価
在庫状況を可視化することで、合理的な評価を行えます。記録した在庫をグラフにすれば在庫量の推移が一目でわかります。そのため、各製品、商品、原材料などの出荷状況や減り具合がわかり、適正数の在庫を保持できるようになります。 -
原材料や部品の在庫量把握
製造業では将来的な使用を見据え、保管する原材料や仕掛品を在庫としてみなしています。原材料や仕掛品はそのままでは販売できないものの、長期的視点で見ると自社の利益に貢献する資産であるからです。
在庫管理については、下記の記事もご参照ください。
在庫管理とは?在庫管理を行う目的やメリット、在庫管理方法などを解説